読 ん だ 順 に 感 想 を 書 く ぜ @ フ ォ ー !
Web小説コンテスト4(掌編部門)の感想です。ネタバレはほとんどありません。随時、新しい感想を先頭へ追加していきます。現在:01 15 18 19 23 24 26 29 31 36 47 51 62 64 65 67 70 73 77 79 81 83 84 90 92。
- 81 ずっとずっと前から
- 「正統派」というのが「どこぞのエロゲかマンガにありそうな」という意味なら、この作品はとても成功していると思います。良い意味で。色々と端折った設定もお約束だと思えば飲み込める。ただ、そのせいか(残念ながら)シチュエーションもキャラクターもひどく記号的で、最後まで感情移入できず……「ラブストーリー」にはもっとドキドキ感や胸キュン感を求めたいところ。4〜6点。
- 51 野辺送り
- ラストまで読んで、このおはなしを一気に好きになった。長編小説を読んだ後のような充実感。巧いなぁ。8〜10点。
- 18 じれ☆んま
- あー、なる☆ほど! とってもショートショートっぽいおはなしだと思います。少なくとも、こういう作品にリアリティを求めても無駄だ、と納得させるだけのノリと仕掛けがある。途中、繰り返し囚人のジレンマの解説はもっと省くか詳しく書くか、どちらかのほうが良いと思いましたが……ところで、ショタショタとショートショートって似てますね! 新ジャンル「ショータショータ」。7〜9点。
- 70 ばべるの図書館だより
- 元ネタを知らないのだけれど楽しんで読めた。でも、元ネタを知っているともっと楽しめるのだろうな、という予感のせいで心の底からは楽しめなかった。その個人的なモヤモヤ感の責を誰に求めるべきかと考え、やはり「JLBスペクト作品」と明示した作者さんの責任だろうという結論に。元ネタがあると知らなければ、私は素直にこの物語を楽しめたのに(責任転嫁)……ところで、いったいスペクトとはなんだろう。リスペクトのように見えるが実は「re-(再び)」ではないという意味だろうか。つまり、これはオマージュでも二次創作でもなく、れっきとしたオリジナルであるという主張、あるいは無限のライブラリの中で順序など意味を持たないという論理なのだろう。これは深い。∞点……というのはないので、90°回転させて8点。
- 24 放浪鯨
- うーん、漫画で読みたくなった。文章で読むとどこか無理矢理な印象の残る筋書きなのだけれど、絵的に面白そう。6〜8点。
- 92 神の子
- なんというか、プロっぽい。舞台設定や文章も巧いのだけれど、それよりも。作品に不要な要素の切り捨て方、その潔さに玄人を感じる。9〜10点。
- 79 ユメオチ「
- タイトルの“「”がどのように回収されるのか、それが気になってどんどん先へ読み進めてしまいました。きちんと回収されて良かった。これはステキな夢オチですね。6〜8点。
- 36 もし人生が一篇の掌編だったら
- この人生観には共感できないな。こんな1本のレールの上を辿るだけの人生なんて寂しすぎる。でも、ヤマもオチも意味もないという意味では人生を的確に表現しているといえなくもないかも。敬意を表して1点。
- 26 賢人の恋
- こういうアレな設定を無邪気に書けてしまうのがWeb創作の良いところだと思う。良識派からの批判票が多くなりそうだけれど。お約束な極限状態をさらにピュアな極限へもっていく手段として、これはOKなんじゃないかな。蛇足ながら、タイトルは巧すぎて逆に醒めてしまった。5〜8点。
- 23 不謹神話
- うーん、もっと息を吐くように……げふんげふん、意表を突くような展開があれば面白かったのですが。ストレートすぎる。1〜4点。
- 01 スーパーラブストーリー
- これはとても暴力的な愛ですね。3点。
- 67 純
- 詳しくないのでこれもBLと呼ばれるジャンルなのかどうか分からないんですが、いずれにしろ(個人的な好みを書かせていただくと)もっと暴走しまくる展開の方が好きです。もどかしいー。4〜5点。
- 90 R・P・G
- うーん、斬新な設定……なのかな、これ? 魔王を倒す「奇策」の爽快感がキモだと思うのだけれど、そのあたりがダラダラしている印象。もっとスパッと進めてほしかった。2〜5点。
- 73 あかんぱにい
- 「?」と思ってHTMLのソースを確認したら「<i></i><i></i><i></i><i></i><i></i><i></i>……」となっていてがっかりした。
<i><しょくしゅ
Ω ΩΩ<な、なんだってー! i点。 - 77 ナイチンゲール・メール・サービス
- うーん、読み方が悪いのかもしれないけれど、作中で重要だと思われる「湖」のインパクトが弱すぎるような……「湖」を念頭において再読したら綺麗なイメージが浮かんだので、初読時の印象の薄さが惜しい。2〜6点。
- 83 変わった趣味の男
- 読んでいて楽しい気分になれる軽快な作品。ただ、その面白言葉遣いがちょっとこなれていない印象。こういう言葉遊び主体の文章は語彙がキモだと思う。2〜4点。
- 65 ハイブリッドアンビエント
- せっかくだから65も読んでみる。読んでみて、あー、なるほど(笑)、と思った。ぶっ飛んだギャグやあっと驚く展開はないけれど、ちょっと不思議なシチュエーションと魅力的なお姉さんが登場して、終盤にちょっとしたどんでん返し、ふわりと綺麗なラストがある。読みながら夢想するに、「きこえすぎる聴覚」というシチュエーション自体が相当美しい。「こんぺ系シリアス(綺麗め)」というジャンルが確立された感もあり。7〜9点。
- 84 ちかちゃん、甘えんぼ。
- うーん、これは物足りないかも。もう少しだけ突っ込んだ展開になればすごく面白くなったような……設定は好きなので、惜しい*1。4〜5点。
- 29 衛星軌道上のありす
- お父さんが観ていたのはプロ野球なのでしょうか、高校野球なのでしょうか。ビールを片手に贔屓のチームを応援するといえばプロ野球なんじゃないかと思うのですが、かぁん、という音から連想するのは高校野球で、時期的には夏の甲子園の県予選など……とくだらないことをぐだぐだ考えてしまってあまり良く読めてません。ごめんなさい。3〜5点。
- 15 嫁嫁パニック
- な、なんてバカなんだ! 褒めてます。4〜6点。
- 62 5人以内のごろつき
- ワンワン。ワン、ワンワン。5点以内。
- 47 光学概論
- とても正しく「掌編小説」だと思いました。思わせぶりなセンテンスと身も蓋もないセンテンスが交互に出てきてリズムを感じる文章。淡々とした展開をぐいぐい読ませてしまうのは凄いことなんじゃないかな。8〜10点。
- 31 不確定性の彼女
- 誤字や推敲のミス……らしき箇所はあるけれど。キャラクターとシチュエーションが魅力的なので些細なことは気にしない! あと、とにかく文章が軽快。会話や地の文のところどころでニヤリとしながら読みました。タイトルの「の」は省いた方が語呂が良いかも*2。9点。
- 19 猛スピードで触手は
- アレかな、これ。常連さんの2作目。猛スピードで書きました、みたいな。複数投稿ありだとこういうB面作品が読めて嬉しいな。2作目じゃなかったらごめんなさい。4点。
- 64 花盤
- テキストサイト(仮)の企画では珍しいテーマだな、と目を引いたので1本目はこれ。こういうの、耽美っていうのかな。固有名詞や場面展開、題材や描写のセンスに一貫性があって安心できた作品。5〜9点。