鯨統一郎「浦島太郎の真相」(KAPPA NOVELS)*8

短編ミステリ8編。この作品は、ミステリ部分、昔話の新解釈部分、昔のテレビ番組などのなつかし話部分と、三つの要素から成り立っていますが、その三つがお互いに少しも関連していないという珍しい構成をとっています(カバー折り返しより)――という作品形態は「あり」か「なし」かでいうと限りなく後者なのだけれど。次第に、鯨統一郎だから別に良いか、という気分になる不思議。