プロとWebに関する素朴な疑問

Web出身のプロの作家さん――私が更新を追っていた小説サイトの管理人さんだけでも何人かいらっしゃるのだけれど、皆さんプロデビューと同時にサイトを閉鎖したり縮小したり、小説コンテンツを削除なさったりしているのはどうしてなのだろう。少なくともサイトの小説がきっかけで出版作品に興味を持った読者がここに一人は存在する訳で、Web上に残された小説コンテンツは商業的な利益にこそなれ損失になることはないはず……というのは素人の浅はかさなのかな。でも、Webから作品が消えてしまうことはファンとしてやっぱり寂しい。性根が律儀なので、いったんWebから消えてしまった作品はたとえテキストを手元に保存してあったとしてもそれを読むと後ろめたい気持ちになるのだ。
さて、私を後ろめたい気持ちにさせるからには、それに足る理由が必要である。想像するに:

  • 出版社の意向だから――とはいえ、すべての出版社が同じ方針だとは考えにくい。
  • 黒歴史として2chに祭られるリスクを回避するため――とはいえ、すべての小説家がそれほど心配症だとは考えにくい。
  • そのうち出版するつもりなので――電車男などの例もあるし、Web上のコンテンツが一概に出版の妨げになる訳じゃない。

となると、残る可能性は……

  • 娑婆の人間は窺い知ることさえ許されない、出版《裏》社会のルール

!! ……あれ、こんな時間に玄関のチャイムが鳴ったよ。ちょっと出てみます。