あらすじ
さよなら:
- 主人に見捨てられた双子のAltキーが反乱を企てる。
- 押されても反応しなかったり、滅茶苦茶な動作をしてみたり。
- (僕が悪かった。僕には君たちが必要なんだ)(これからはせいぜい私たちを大事にすることね)
- しかし現実は無情だった――「あ、故障だ……まあ、良いか。使わないし」
- 「私たちなんて、いなくても良いんだ」「使われないキーに、意味なんてない」
- 「さよなら……勘違いで使われていただけでも、私たちは幸せでした」
- 3日後、主人は気付く。キーボードの最下段が妙にすっきりして、スペースバーが何となく広くなっていることに。
- 「……あれ、何かあったっけ、ここに?」――失ったものは、もう戻らない。
盤上都市:
- キートップは階級社会だった。Space公とEnter公の両大臣を筆頭に、Shift家、Esc家といった諸侯、0〜9、A〜Zの市民、F1〜F12の商人などが連なる。
- 最下層には、存在を忘れ去られたキーの掃き溜めがあった。子爵位を持つAlt家の長女は、街外れのあばら家に住むPause、ScrollLockらを蔑み、城へ陳情にやってきたCapsLockやWindows兄弟を邪魔者と罵り、10キー国から流れ着いた*を尻の穴と呼んで笑った。心優しい次女はそんな姉をたしなめるのに忙しかった。
- 時は流れ、盛者必衰。半角/全角伯に見限られたAlt家は窮地に陥り、Alt爵は失意のうちに命を落とす。姉妹の後見人を買って出たTab爵は中途半端に横幅が広く脂ぎった醜男だった。二人は危険を感じて逃亡した――いまや、彼女たちは最下層の住人なのだ。
- ――で、成金のF4に弄ばれたり、旅のカーソル一座に拾われたりしながら姉妹が健気に生きていく、というストーリー。200枚くらい。
こちらのコメント*1より。
*1:id:yoshi-kazami:20060429#c1146582855