「――」を多用する書き手はLV2

「見た目」で分かる創作レベル。既出ネタっぽいけれど、Web創作を割と読んでいる立場から実感として:

LV0
「・・・」を使ったり、空行や改行が頻繁すぎたり、行頭に空白がなかったり。ただ、ケータイ小説など新しい表現分野ではこれが一種の完成形であり、決して「創作未満の段階」という訳じゃない。
LV1
「……」または「!」「?」など、端的な感情表現を多用。「……………………」みたいな用例もある。要は、漫画かゲームのテキスト風。
LV2
「――」または「()」など、注釈っぽい表現を多用。台詞の前後に空行を入れることもある。小説っぽくしたいのだけれど、流れを一本の線へまとめきれていない段階。
LV3
「……」「!」「?」「――」「()」をピンポイントで効果的に活用。記号を使わなくても「間」を表現できる熟練者。

Webでそこそこ長く読んでいると、ある書き手がある日LV2からLV3になったりする、その瞬間に立ち会えて嬉しい。必ずしも内容のレベルと見た目のレベルが比例している訳じゃないけれど、例えば「語り」に不慣れな書き手の作品は台詞の前後に空行を入れた方が実際に読みやすかったりするので、熟練するにしたがって書き方のスタイルが似たような変遷を辿っていくというのも特に不思議な現象じゃない。当然その逆もあり得るので、内容を洗練するために「型から入る」ものアリだと思う*1­*2

*1:あ、一応フォローしておくと、上のLVnというのは優劣の順位ではなくて遷移の順序です。つまり、LV2からLV3になる書き手はいるけれど、その逆はいない、と。

*2:他に「ルビを多用する」とか「縦書き印刷したとき市販の小説のように見えるか見えないか」という問題もあるけれど、レベルとは関係ないので省略。