東野圭吾「秘密」(文春文庫)*2

ファンタジー長編。実は、今回が初めての東野圭吾*1。交通事故が原因で娘の身体に母親の心が乗り移ってしまうというベタな設定ながら、序盤に登場した小さな「秘密」が最後の最後で本作最大の「秘密」へ繋がる構成は流石に上手いなぁ、の一言。読みやすく分かりやすく、どの登場人物にもそれなりのストーリーがあって……読み終えて「娯楽小説かくあるべし」みたいなことを思った。

*1:宮部みゆきもそうだったけれど、売れ線の作家をある時期まで未読だと「今さら読んでもなー」という妙な負け犬根性が発揮されて手を出しにくくなってしまう……