灰谷健次郎「少女の器」(新潮文庫)*1

数年ぶりの再読。灰谷健次郎といえば説教臭い作風が有名で、国語の教科書にも載るくらい「正しい」作家。なのに、この作品はどうしたことか! ……萌え小説? ってくらいに主人公の「絣」が*1!! ――「りっぱなパパでも憎むことができるし……」――「駄目なママでも愛することができる」

*1:や、当然ながら本当は割とシビアな小説ですが。とまれ、「頭の回転が速くて言動が辛辣だけど、実は繊細で健気な少女」に反応してしまう方面にはおすすめ。