エイミー・トムスン「ヴァーチャル・ガール」(ハヤカワ文庫SF)*1

SF長編。AIの禁じられた近未来*1――人格を持つ唯一のアンドロイドであるマギーは、開発者の青年と共に大陸を放浪、様々な出会いを通して成長していく。ピグマリオン‐ガラテアなネタは巷に溢れているけれど、パートナーと決別して気ままな一人旅へ*2、という中盤以降の展開には意表を突かれた。ラストには少々やっつけ感が漂うものの、それはそれで。田中一江訳。

*1:リニア鉄道の傍を馬車が走るサイバーでパンクな世界観が出色。

*2:若干の語弊あり。